自分は地方都市で歯科医師をやってる26歳の男です。
親戚とか中年のおば様方には「良い男」とか「清潔感があっていいわぁ」なんていわれる程度まあ並って事だと思います。
この年齢で歯科医師ですからルックスが並でもそれなりにモーションかけてくる女性は居ます。
親戚からも結構しつこくお見合いの話しなんかが持ち上がってくるようにもなりました。

だけどダメなんです。
実は昔大学生時代に付き合ってた女性に二股をかけられ
こっぴどい目にあってからどうしても同年代の女性への不信感が拭えなくて
どこか「自分が歯科医師だから?」という疑念が頭から離れないのです。
しかも、ちょっと自分は潔癖症というかきちきち綺麗に部屋が片付いて居たりしないといとダメな性分で・・
まあ女性からはちょっと「嫌だー」「面倒」みたいに言われちゃうタイプです。
正直自分でもそういう性格は直すべきだと思うのですが
どうしても例えば本棚に埃があったりするととにかく見たその場で
拭かないとダメなわけです。そうしないと次の行動に移れないというか

まあ、そういう話は置いておいて
そんなわけで色々な理由で大学を出て26歳になる今まで彼女無しだったのです。

と言うわけで本題です。

今までは、前記の通りのような理由でお見合いやら同じ歯科医師仲間とか
歯科助手の女性の誘いを
それとなく断ってきたのですが・・最近はちょっとその理由が違ってきたのです。
その子と出合ったのは今から1年位前 
これまた偉く美人のお母さんに手を引かれて初めてやってきました。
あえて年齢は明かしません、黒い髪を背中位まで伸ばして
目が大きくてクリクリしてました。
「可愛いねぇ」とその時居合わせていた、お婆ちゃんやおじさんが言うのを
特別恥ずかしがるわけでもなく
とても大人びた柔らかい静かな微笑みで返しているのが印象的で
子供の治療は結構多いのですが、今思うとこのときから彼女のそういう雰囲気に特別な物を感じていたように思います。
女の子の名前はゆう
母親の名前はさえ子さんとしておきます。
さえ子さんの話だと虫歯ではなく一本生え方が悪い歯が有るらしく
ソレが原因でたまに痛みが走るということらしかった。

治療そのものは難しくなかった。
元々綺麗好きなのかさえ子さんの教育がいいのか
一日3回食後にしっかり歯磨きしてる彼女の歯は綺麗で
部分的な矯正を行って完了するまでは痛み止めを処方
ついでに歯磨きの方法なんかをレクチャーするだけだった。
最初は余り会話が無かったが徐々に彼女とも打ち解け
楽しく話しをするようになる頃
ちょっと可笑しな変化があった。
彼女の歯を診断している時妙に彼女の舌が指先に触れてくるのだ
最初は気のせいだと思った。口の開かない人だとたまにあることだし
特別気にしてなかったのだけど
最後の日 その日は初めから彼女がみょーに無口で元気がなかった。
いつもなら診察が遅れるくらいによく話すのだけど
静かに黙っている
そのくせ舌はやたらと僕の指を触ってきて正直とてもやりにくかった。
あんまりあからさまなので注意しようと目を見たら
なんと言うか凄い真剣に見つめられていたので面食らってしまった。
そのまま手は止まってしまって彼女の口の中に指はそのまま
助手に声をかけられるまで2人とも無言で見つめあってしまった。
その間ずーっと彼女は指に舌を絡ませ続けていた。


彼女の最後の診断から1週間位だろうか
ソレまで間を空けずに通っていた彼女が来なくなって
初めて自分が少し寂しいと思っているのに気が付いていた。

そうなると最後のあの意味深な彼女の行動が妙に思い出され
とんでもないフラグだった気がしてきて
馬鹿みたいに悔やんでる自分がいた。
それでなんと言うかあのときの彼女の舌の感触を思い出して
1人でしたりして悶々としていた。
ショックも大きかった・・・ソレまで自分は割りとノーマルな人間だと思っていたし、事実付き合った女性もかなり離れた年上こそ居ても
あんな年下に恋愛感情を持った事は一度もなかった。

そんなわけでちょっとブルーな気分を引きずりながら
休日近くの図書館で本を読んでいた。
休日特に趣味と言えるものが無い自分はもっぱらこの図書館で
ひたすら本を読むのが日課になっている
忙しない場所が嫌いなので静かな図書館は自宅のマンションに次ぐ
安息の場所だった。

いつもどおり本を数冊選んで図書館奥の一番静かな場所に陣取っていた。
しばらくして自分の向かい側に人が座った。
「別に混んでも居ないし・・・・・どうせなら他の席に座ればいいのに」
と思ったが別に誰が座ったかも見ないで本に集中していると
「もう!先生!」
と急に聞き覚えのある声が向かい側から飛んできた。
「あれ・・・ゆうちゃん・・・」
そう、あのゆうが目の前の席に座って頬杖をついて笑っていたのだった。
「どうしたの?」冷静に言ったつもりだったが多分すこしニヤケでいた。
嬉しかった・・この瞬間図書館なのを忘れて大声で喜びたい気分だった。
同時にそこまで喜んでる自分がちょっと恥ずかしかった。
「べつにー偶々友達と本を借りに来たら先生がいたからw」
ゆうはそう言いながら向こう側のテーブルを指差した。
見るとゆうの友達と思われる少女数人がこっちをみて
ニヤニヤ笑っていた。
「先生本に夢中なんだもんw」
「いや、ごめん・・」少女相手なのに
待ちぼうけ食わせた彼女相手に真面目に謝ってる気分になる自分に気が付く・・・
「先生はお仕事お休みだとココに良くいるよね?本が好きなの?」
「どうして?」
いつもここに居ることを前から知ってるような口ぶりだったので
気になった。
「だってねーえー秘密w」
「???」
何時もはハキハキ答えるのに珍しく恥ずかしがるように教えてくれなかった。
その日は、そのまま友達と一緒に帰ってしまった。


彼女との思わぬ再開からまた1週間後
同じように図書館に座って本を読んでいる自分
違う所は向かい側に今日もゆうが同席している

今朝来館して玄関口から
何時もの指定席をみた時、ちょこんと少女が座って
足をブラブラしてるのが見えたときやったーーーと思った。

あまりの嬉しさに館内でスキップを踏みそうになる・・・
今すぐにでも席について・・・と言う気持ちを抑えて
わざとゆっくり本を選んで席に着いた。
幼い少女あいてにつまらない男の見栄だとおもうが・・
結果的に、選んだ本はその日ロクに読まれること無く本棚に帰った。

「今日はどうしたの?」と嬉しさを抑えて聞いてみる・・多分にやけていたと思う
「遊びにきちゃったw」またしても頬杖ついてクリクリの眼を上目使い
くそっ・・可愛いなお前・・・と内心萌え転がりたくなる
「今日は1人できたの?」何となく解っていたけど一応聞いてみる
「そうだよぉ~先生遊んでぇ」なんだか父親に甘える娘みたいだった。

その後は図書館でしばらく話をして
彼女が作ったお弁当を一緒に食べる事になり近くの自然公園へいった。
(実はお母さんが殆ど作ったがとっさに点数稼ぎたくてでまかせを言ったらしい)
コレがマタ偉く可愛いお弁当でとても足りなかったが
なんだかとても暖かい気持ちになった。
お昼を食べて彼女の口に付いてるケチャップをハンカチで拭いてやっていると
「先生のハンカチイイ匂いするね」
「そう?w実はイイ洗剤があってねwちょっと拘ってるんだw」
ハンカチに限らず身の回りのものは清潔感に気を使ってるので
誉められると嬉しい
喜ぶ自分の懐に彼女がそっと寄り添ってきた。
「先生がお休みの日にあそこで本を読んでるのゆうはずーっと前から知ってたんだよ」
心臓が一気にはやがねを撃ち始める
「え・・・どうして?」

彼女の話を要約すると、彼女の家は私のマンションの直ぐ近くで
良くマンションのテラスで本を読んでる私を見かけていたのだそうだ
彼女の父親は本が好きな人でよく絵本を読んでくれた事
小さい頃に本を読んでるとき心臓発作で倒れて目の前で亡くなった事

要するに幼いときになくした父親を思い出して
とても気になって居たのだそうだ
それから近所で見かけるたびに後ろをそれとなく付いてまわってたらしい
図書館通いがばれるのも無理からぬことだった。

「でも歯医者さんで出会ったのは本当に偶然なんだよ」
「運命感じちゃったw」
「初めてお話ししたとき私凄い嬉しかった。」


それからというもの
毎週のように特別約束をしてるわけでもないのに
休日の図書館での2人の待ち合わせは日常化していった。
お母さんは知ってるの?
とか
友達と遊んだりしないの?
とか
色々と大人として聞くべき事はあったと思う・・・
有ったと思うがあえて言わなかった。
口にしたら最後
この時間が壊れてしまいそうだったからだ

言わないまま半年近く2人のこの図書館での待ち合わせは続く
細かい話しは抜粋する
大抵、図書館が開館する時間丁度に2人とも入館して
お昼前までそこで本を読んだり読んであげたり
読まずに彼女の一週間の出来事報告を聞いたり
お昼からは外でご飯を食べたりした後
図書館に戻って彼女の宿題を見てあげたり
宿題が無いときはちょっと車で近くのショッピングセンターへドライブ
カラオケへ行って彼女が歌うのを見たりしていた。
(聞くのは好きですが、自慢じゃないけど私は音痴です。)
この時の自分の気持ちは彼女と再会する前の気持ちと少し違ってたと思う
どっちかと言うと父親とか兄貴の気持ちだったと思う
純粋に喜んでる彼女の姿をみて自分も嬉しかったし
はしゃぐ彼女のスカートがめくれてパンツが見えたことなんて何度もあったけど、別に劣情を催す事も無かった。
(そうか・・単純に俺も寂しかったのかな)と納得していた。

半年位して初めて彼女の家に御呼ばれした。
「いつもゆうの勉強を見てもらってありがとうございます。」
とお母さんに丁重にお礼まで言われてしまった。
「いえ休日、趣味もなくて持て余してますから^^;」
(26歳の大人が言うと情けないな・・)と思いつつ事実なのでそう言う
「先生も楽しいもんねー」とゆう
「この子がこんなになつくなんて珍しいんですよ^^」
それにしても2人とも良く似ている・・ゆうが大人になるとまさにこんな感じだろうか・・・さえ子さんは町ですれ違えば絶対振り返ること間違い無しの美人だ
コレで子持ちなんてそっくりのゆうが目の前に居なくちゃ信じられない

「今日は沢山ご馳走作りましたからどうぞ召し上がって下さいね」
「ゆうもお手伝いしたんだよ!」と母親に負けないようにアピールしたいのか間に入るように彼女が言う
なんだかソレが可笑しくてさえ子さんと2人で笑ってしまった。
「ゆうちゃん料理上手だもんな、毎回作ってくるお弁当美味しいからなw」
「え、あうん・・」
私がそう言うとなんだか罰が悪そうにゆうが大人しくなった。
「どうした?」
「ゆうキッチンからサラダ持ってきて^^」
疑問に思う私とゆうの様子をみて全てを察したさえ子さんが
ゆうをキッチンへ送り出して言った。
「あのお弁当私が作ってあげてたんですw」
「ええっ!」確かに上手すぎるとは思ったけど・・
「たぶん先生相手にいい格好したかったんでしょうねw」
「許してあげてください^^」
「そうだったんですか・・」
さえ子さんの料理はとても美味しく
ゆうが作ったデザートのフルーツババロアを誉めてやると
少ししょげてたゆうも元気を取り戻し
その日は、ゆうが寝付くまで3人でTVを見たりゲームをしたりして
家に帰った。
帰り際さえ子さんが
「私と主人は今の先生とゆう位の時に知り合って私が18になるときに家族の反対を押し切って結婚したんです。」
「あの子も私に似てきっと年上が好きなんだと思います^^」
「だから、親の私がこんなこと言うのも変だけど」
「先生がどういうおつもりでゆうと遊んで下さってるかは別にして」
「ゆうのことよかったら大事にしてやってくださいね」

帰り道お弁当の一件を思い出し
ゆうがとても意地らしく思えてムネが締め付けられるのを感じた。


何気にさらっと衝撃の告白をする親子と親しくなった夏

ゆうは当然夏休み、私はゆうの夏休みにあわせて有給を取る
元々親戚の歯医者なのでその辺の融通は利く

初めてゆうの家に呼ばれて食事をした日
さえ子さんにどうせならゆうの家庭教師をして貰えないか?
と頼まれた。
「ギャラは出ないけど暇な時に家にきて一緒にご飯をご一緒してくださる?」
断る理由も無いので承諾した。

それからは暇を見つけては(精確には作って)
足しげくゆうの家にお邪魔した。
最初余り頻繁に通うものだから近所の人にさえ子さんの新しい旦那
だと思われてたらしい・・・実際さえ子さんは年上とはいえ
そんなに離れていなかった。
3人でいたら近所の人が「若い旦那さんを見つけたね」とからかわれたことがあったが「そうよぉ~かわいいでしょ~w」とケラケラ笑って答えたので
正直驚いてしまった。
「変に否定してもこういうのは返って良くないのよ」

しかし私とさえ子さんの間には本当に何も無い
ゆうが寝た後、2人で飲んだりする事も少なくなかったが
不思議にそういう雰囲気には一度もならなかった。
さえ子さんはなんと言うか私の中でもいい姉のように思っていた。
それにさえ子さんは一途な人で、未だに亡くなった旦那さん一筋だった。
一度聞いてみたが再婚は全く考えていない様だ
旦那さんが残してくれた遺産が少しあるし、自分も服飾の仕事があるから
問題ないそうだ
「ケイジくん(私の名前)がもう少し年配だったらありだったかなぁw」
といわれて恐ろしく慌ててしまった。
「だめえええええええええ」ともっとあわてたのがゆうだ
凄い剣幕でさえ子さんと私の間に割って入ってきた。
「もー冗談よゆうw何怒ってるのw」
「ママ!!ケイジくんって言ったでしょ!!私もまだ言ったこと無いのに!!」
「あらあら熱いわねーw子供は冗談が通じなくてやーねーそう思わない?」
「ケ・イ・ジ・く・んw」
「もおおおおお」
「あら子供じゃなくて牛さんだったみたいねwwww」
「もおおおおおお」
こうやって娘を弄るのが好きな人でもある

こうやってからかうが
何かと娘と私の関係に関しては放任的だった。
ただ「大事にしてあげて」と言うのは色んな場面で言われたので
さえ子さんなりのソレが愛情なんだと思っている


さて夏休み
さえ子さんの後ろ盾もあってかゆうはこの頃とにかく積極的だった。
しかも時は夏休み・・彼女にしたら時間が有り余っている

夏休みに入ってから仕事の日も休みの日も
毎朝必ず私の家にやってくるようになった。
朝早くチャイムを押されるのは困るのでさえ子さんにはなして
鍵を持たせた。
さえ子さんには「通い妻ねw私もソレはやったこと無いわw」
とからかわれた。

事件はそんな時おきた。
その前の日歯科医関係の勉強会で夜遅くまで職場の人と飲んで帰り
昼過ぎまで寝ていた。
目が覚めるとなんとゆうが一緒の布団にもぐりこんで寝ているのだった。
しかも、自分は酔ったまま脱ぎ散らかして寝たのでかろうじてパンツ一枚
挙句抱き枕代わりにゆうを抱きしめて爆睡していた。
思えば抱きしめたのは告白された最初の一回
なんどかじゃれあってもみあった事はあっても
こんな風に・・・しかもマッパに近い形は初めてだ
二日酔い気味で寝ぼけた頭が一気に覚醒を始める
それにあわせて男のアレも反応し始めてしまう
どうしよう。。。下手に動くとゆうが起きちゃう・・・
「大事にしてね」さえ子さんの顔がよぎって背筋が寒い
このどうしようもないやっちまった感

「あ~おはよぉ」と寝ぼけ眼でゆうが目を覚ました。
「お、おはよう・・」なんだかオドオドしてしまう
「先生眠そうだったから一緒に寝ちゃったwへへw」
眠そうに目をこすりながら寝ぼけ半分の声で笑う
(どうしよう超可愛い)
「一緒に寝ちゃったねw」
「そ、ソウダネ」
「彼女だから良いよね?」
「えっ・・」
彼女の顔が曇る
「違うの?・・」

不安げになった彼女の顔をみてなぜか一瞬で私の中の不安は消えた。
「いや・・彼女だよ・・」なんだろうこの自信・・愛されてるし
愛してる?そんな今まで感じたことない本当の気持ちがあるきがした。
「じゃあキスして・・」なおも不安げな彼女の顔をみて


抱き寄せてキスをした。
(さえ子さんすみません・・大事にします・・)


ゆうはそんなに身長はない
体の線も細くまさに華奢な美少女だ
長い黒髪にクリクリの眼細くてしなやかな指
しかも母親譲りなのかムネはすでに大きくなり始めていて
抱きしめるとなんというか絞まって細い腕や腰なんかの感触に反して
お尻やムネが異常に柔らかくモッチリしているのだ
「どうしようゆう・・ゆうが可愛いくて仕方が無い・・」
正直な気持ちだった。
「うん私もケ、ケイジくんすきで仕方が無いの・・」
「ケイジくんのお布団ハンカチと同じにおいがする」
「この匂いすき?」
「うんケイジくんの匂いすき・・大好き・・」
その日は結局日が沈むまでベットの上で
何回も抱きしめて何回もキスをした・・・

その日から私達は完全に彼氏と彼女になったと思う
ゆうは朝来るたびに布団にもぐりこんでくるようになり
布団のなかで一度抱き合ってキスをしてから起きるようになり
仕事の無い日はそのまま布団にもぐりこんでくるゆうと
二度寝するのが日課になってしまった。

ゆうはちょっと変わっていた
なぜか寝るとき私のわきの辺りに顔を持っていって匂いを嗅ぐのだ
「ケイジくんの匂い好き」(匂いフェチ?)
脇の辺りをくんくんされるので
くすぐったいのだがなんだかそのくすぐったさが幸せで
好きなようにさせていた。

「ケイジくんゆうと何かあったでしょw」
悪戯ッ子のようなゆうそっくりの眼でさえ子さんが言うので
夕食のミートボールが箸からコロンと落ちてしまう
「別に何も無いですよw」
「嘘が下手ねぇ~wあなた女に騙されるタイプよw」
ギクリとする・・
「ゆうは何も言わないのよねぇ~」
「な、なんで解るんですか?」
「だから、ゆうが何も言わないからよw」
「前は五月蝿いくらいにケイジくんがケイジくんが」
「ねえ、お母さんどうおもう?って聞いてきたのに」
「最近はめっきり秘密主義なのか言わないのよね」
「つまりw誰かが乙女の不安を解消してしまった。」
「だから先輩に聞かなくても良くなった。」
「違うかしら^^」
(か、勝てねぇ・・)
「すみません・・本当に大事にします。」
「今はそれで簡便して下さいーー:」
「貴方のことは信用してるわw」
「安心しなさいゆうは私と同じでトコトン一途よ」
Re: 少女と出会って ( No.9 )
日時: 2008/04/21 23:06
名前: 歯科医師


ゆうと正式に付き合うようになってから
夏休みが終わりゆうの様子は少し変わった。
まず前みたいに子供っぽい懐き方はしなくなった。
呼び方もケイジくん2人っきりのときはケイジと呼ぶようになった。
「ケイジの匂いも好きだけど指も好きなの」
「ケイジの指が診察の時口に入ってきたとき凄い気持ちよかった。」
ゆうはこの頃よくこういう事を言うようになり
一緒に寝てるといつの間にか私の指を口にくわえて寝てたりしていた。
私は気付かないフリをしてそっと口から指を離したりしていた。

「自信が付いたのね、最近あの子変わったわ・・」と寂しそうにさえ子さんが言った。

ゆは変わった・・ますます大人っぽくなって
前とは違う可愛いというより綺麗というか
ある種さえ子さんから感じるようなドキリとするような雰囲気を持つようになった。

たまに一緒に布団に入っていて
「ケイジ」と潤んだ目で言われるとそのまま押し倒したくなった。
2人の時間はドンドン濃密になって行った。
「たまには私とも遊んでよね」とさえ子さんが寂しがる位に
ゆうは学校が終わると寝る時間まで私の家に入りびたりになった。

真剣に付き合うならそれなりにケジメは必要だ
そう思って夜は出来るだけ家にいるように言った。
「そうだね・・だらしないのは良くないよね」と解ってくれた。
「その代わり、今度の私の誕生日泊まりに来てもいい?」
「う、うんさえ子さんが良いって言ったらね・・」

ケジメをつけた分だけ2人の時間は貴重性と重みを増していった。
「泊まり?良いわよもう嫁いだような物だしw」さえ子さんはアッサリ承諾した。
「覚悟あるのw?」そう言ったさえ子さんは笑ってたけど目がマジだった。

僕はありったけの誠意とこめて
「お母さん娘さんを大事にします。」とだけ言った。


ゆうの誕生日の日、休暇を貰い
さえ子達と朝からドライブへ季節はもう秋になっていて
少し肌寒い次期だったけど海岸線を回って途中海岸沿いのレストランで食事
「久しぶりにドライブなんかしちゃったわぁ」とゆうよりさえ子さんが
はしゃいでいた。
「あの人とも良くこうしてドライブに行ったの・・懐かしいなぁ・・」
そんな風に喜んでいたさえ子さんをみてゆうも喜んでいた。

丘の上にある灯台で3人で記念撮影
風は強かったけれどとても眺めがよくて2人とも感激していた。
ベンチに座って二人を見ていたらゆうが此方にやってきて
「ケイジくんありがとう・・私おとうさんが小さいときにいなくなったから」
「こうやって家族で旅行するのって凄い嬉しいの」
そうやって笑う少女を見て
ゆうにとっては僕はもう家族なんだなあとしみじみ思いとても嬉しかった。
「お父さんいなくて寂しい?」
「うん・・ちょっとね・・でも・・」
「でも?」
「お母さんいるし・・それにね・・」
「?」
「け、ケイジくんいるから平気!」
そういうと真っ赤になってしまった。
僕はとても暖かい気持ちになって・・ムネが詰まって嬉しかった。


「・・・いつでも連れて行ってあげるよ」
(そう、コレから何度だって君が望む限りどこへだって一緒に・・)
「約束だよw」
「うん・・・」
さえ子さんはあえて邪魔をしないのかずーっと景色の方だけを見てるみたいだった。
僕はそっとゆうを抱き寄せると静かにキスをした。

家に戻ると3人でささやかなパーティー
さえ子さんと2人で準備したプレゼントはキッズブランドの財布
ゆうはとても喜んでいた。
ケーキも食べ終わりそろそろ先に戻って準備しようかと思って
さえ子さんに挨拶しているとゆうが靴を履き玄関から「ケイジくんいこー」と声をかけてきた。

私は少し驚いた。とまりに来る前にてっきりお風呂に入ってからゆうは
来るんだと勝手に思っていたからだ
そんなゆうをみて全てわかってるかのようにさえ子さんも
「それじゃあゆうをお願いしますねケイジさんw」とそそくさと洗物を始めにキッチンに行ってしまう
「ケイジくん早くー」
ゆうは、泊まり用の荷物やら着替えやらを詰めたバッグを片手に
ニコニコしている
「そ、それじゃ行こうか」緊張気味に私はゆうの手をとって
自宅マンションへ向かった。


2人で手をつないでマンションへ行く間不思議とお互い何も言わないで
妙な沈黙が続いていた・・
「・・・・」
「・・・・・」
マンションのエレベーター
私はこの後どういうことに成るのか色々と妄想してしまう自分を抑えていた。
ゆうも今日、自分が私の家に泊まる事で何か今までと違う事が起きる事を
確信していたんだと思う・・2人とも緊張していた。

部屋に入ってお風呂のお湯を入れる間も殆ど黙ったままだった。

「ケイジ・・お風呂一緒にはいろう」
「うん・・」
ゆうは荷物の中から着替えとお風呂セットを持って脱衣所に
僕もタンスから代えの下着をもち脱衣所へ

「ケイジ・・今から私着替えるけど・・」
「うん見ないようにするよ・・」
「ちがうの・・」
「え?」
「ちゃんと見て欲しいの・・今の私を覚えておいて欲しいの・・」
「ゆう・・コレから先もずーっと一生ゆうを覚えておいて下さい・・」
「ゆうをずーっと愛してずーっとそばにいて・・」
ふるえながらも確りした静かな声で
じっと私を見つめながら・・
ゆうの大きなめがうるんできらきらと光っていた・・・
「ゆう・・」
僕はゆうを抱きしめてこの日2回目のキスをした・・・
その2回目のキスは、今までゆうと何度もしてきたキスとは違う

深い大人のキス・・
私の舌がゆうの中に・・ゆうの舌も恐る恐る私を見つけて絡んでくる
ちゅ・・ん・・あっ・・
ふっ・・
キスをしながら2人とも少しずつお互いの服を脱ぎ始める・・
ゆうの背中でとめる白いワンピースのボタンを外しながら
その間も唇は触れ合ったまま
指先は勿論・・華奢な体が小さく震えている

ゆうの白いワンピースは音も無くすとんと床に・・
ゆうの白い可愛いムネと白いショーツが目に飛び込んでくる
「ゆう・・綺麗だね・・」
そういうとゆうの反応を待たずにまたキス・・
ん・・ふっ・・
ゆうの小さな体がぞくぞくっと震え
ゆうの手が僕のわき腹を抜けて背中に回ってくる
「したも・・いいね・・」
ゆうは顔を真っ赤にしてかすかにうなずいた・・
僕は優しくショーツに手をかけると
とても破れやすい物を扱うようにそっと脱がしていった。


あぁ・・はぁ・・・
私と目が合うと
ゆうは深くため息をつくように嗚咽をもらした・・
ゆうのそこはまだ大人の証も生えていなくて
綺麗な線が一筋だけ・・・

でも、そんな幼い見た目に反して
見た目に明らかに、しっとりと潤いを称えていた・・
私の視線を感じるのか・・かすかに震えながら
モジモジと太ももをすり合わせる
そんなゆうがたまらなく艶かしくエロティックで何時までもそうやって
見つめていたい気分に成る・・

「ケイジくん・・寒いからもうお風呂いこう・・」
「あ、ご、ごめん・・」
ぼーっと何時までも見とれていた自分に気が付いて恥ずかしくなる
私はゆうを抱きかかえる
「あぁ・ひゃ・・」ビックッと突然のことに驚くゆう
「なんだかつい・・こうしたくて」と私が言うと
「うん・・びっくりしたけど嬉しい・・」と大きな瞳を閉じて
手を私の首に回し幸せそうに言った。

「ゆう・・」
「なに?」
「俺ゆうを洗いたいんだけどいいかな?」
「うん・・」真っ赤になりながら答えるゆう

私はゆうをお姫様抱っこのままイスに座り
ボディソープを手につけてからそのまま洗い始めた。
肩や足を優しくなでるように洗う
あ・・やっ・・あぁぁ 
ゆうがその手の動きに敏感に反応する
どこもかしこもとても触りたくなってしまうほどゆうの肌は綺麗で
華奢で・・柔らかくて・・私のアレももう痛いくらいになってて
ゆうのお尻の辺りに当たっていた。
手がゆうの脇からムネに
ゆうの形を確かめるようにゆっくりと私の手がゆうのムネをはう・・
ハァ・・ハアァッアッ・・
深くため息をつくようにして最後に跳ね上がるゆうの喘ぎ声・・・
(ああ・・この子の何もかもが・・)
ゆうのムネはアソコに比べると随分大人になってて
多分同じ学年の子の中では随分立派な方だろう
とても柔らかくて・・弾力がある・・
体に帯びる熱のせいか少しピンク色に上気している
乳首はまだ陥没しててそれがマタなんともいえない背徳感をかき立てる

「ケイジ・・あっ・・ん・・なんか手がや・・あぁあっむぐ・・」
そうヤラシイ・・・私は無言で彼女の眼をみて
そのまま口を塞ぐ・・
ちゅ・・ふっ・・チュ

そして私は手をゆうのうちももへそっと移動させる
うちももに触れた瞬間ゆうの体が今までよりもはっきりと
ぞくぞくっと震えて反り返るのが解った。
あぁあ・・
その反応を見て少しSの気性が頭をもたげてくる・・・
「ゆうは1人でした事あるの?」
そう聞きながら徐々に彼女自身に手をジリジリと近づけていく・・
「やっ・・はっ・・いやあぁっ・・」
「教えてゆう・・ゆうの全部を・・」
手は止めない
「あぁはぁ・・あ・る・よぁあ・・」体をびくびくさせながら
ゆうの目はもうトロトロニ成っていて宙を泳いでいる・・
「僕を思って?」
「そう・・だ・・ょあぁいじわるうぅあああああっ!!!」
ゆうが答えると同時に彼女の中心をそっと人差し指でなぞった瞬間
彼女は今までで一番大きくのけぞり声をあげて震えた。
どうやらゆうをイカせてあげられたみたいだ
「ゆう・可愛いね・・」
そう呼びかけるも
「あふっ・・はぁ・・はぁ・・」と
ゆうはまだトロンとした目で宙をさまよってる様だった。


ゆうが戻ってくるまで優しく抱きながら
お湯をかけて泡を流してやっていると
「すごいフワフワになって・・自分の場所がわからなくなっちゃった・・」

「ゆう凄い可愛かったよ」
「ケイジに洗って貰ってる間すごく幸せだった・・ケイジの指が凄く気持ちがよかった・・」
「ゆうが良いならいつでもしてあげるよ」
そう言ってまたキス
「今度は・・今度は私がケイジくんにしてあげるね」
「おっ洗ってくれるの?」

と聞くと
「え、ちがうよ・・あのね」
口ごもるゆうをみて直ぐにわかった・・
ゆうの手をそっと掴むと先ほどから痛いくらいになっているアレに
導いた。「え・・あ・・」
「ゆう、もしかしてこれかな?」とゆうの目をのぞきこむように
少し意地悪く聞く、またしてもSの気性が・・
「はぁあああ・・」
自分の手が触れている物に反応したのか
大きくため息をつくように驚いている
ゆうは多分Mだ目を見つめながら言葉でせめると一々体を震わせてくる
「ゆう・・ソレをどうしたいの?」
なおも覗き込んで聞く
「はぁ・・はぁあ」顔を真っ赤にして目をそらすようにうつむいているが
ゆうの手はもはや私の手が無くてもそれから離れようとしない
寧ろ先ほどからかすかに形を確かめるかのようにおずおずと動いている
「ケイジくん・・のおちんちん・・気持ちよくしてあげる・・」
「してあげるじゃなくてゆうがしたいんじゃないの?」
「!!」
ハッとした真っ赤な顔で私の方をみる
そして観念したようにポツンと
「・・うん・・」
(この表情・・俺はもうこの子無しじゃだめだ・・・)
「やり方知ってる?」
「ケイジくん教えて・・ください・・」
「じゃあまず降りて・・」
ゆうを膝からおろして足の間にかしづかせた。
「両手で握って・・」


ゆうはとても優秀な子だ
教えた事を素直に聞くいい子だ

「歯を立てないように先を唇で包んで・・」
真っ赤になりながら私がだす恥ずかしい指示に従う
「手は休めないで上下に・・そう・・ゆうじょうず・・あっくっ・・」
幼い少女が自分のアレを前に奮闘する姿はそれだけでも十分に興奮するが
ゆうは私の小さな反応も見逃さず的確に気持ちのいい方法を導いていく
それだけじゃなく、ゆうは多分これの才能があると思う
そう、フェラチオが多分好きな子なんだ・・
私に指示されてるからというだけじゃなく
自分でもココを舐めたいというアソコに舌を這わせて味わってみたい
というような気持ちがびしびしアソコから伝わってくる・・・
ジュポ・・チュポ・・
子供とは思えない口の間からゆうの唾液だと思われるものが
だらだら出ている・・それもそのはずだろう
さっきからアレがゆうの口のなかで
粘りのアルとろとろの液と舌に翻弄されている
「ゆう・・もうでそう・・」
うんぐっ・・ふっ・・ジュポ・・チュボ
「・・ゆう?」
そう呼びかけてももはやゆうには聞こえて居ないみたいだ・・
一心不乱というか真っ赤になりながらもう私のアレに集中している・・
そんなゆうを見て私も歯止めが聞かなくなる
ゆうの頭を両手でおさえると一心不乱にスパートをかける・・・
「あああっ!!」
ゆうの口からとっさにアレを離すと同時に大量に精液が飛び出す。
勢い良く大量にでた精液はゆうの顔からムネももに至るまで飛び散った。
ゆうは上気した恍惚の表情でそれが出る瞬間を見つめていた。
「ふう・・ふう・・」こんなに出したのは初めての事だった。
あまりの量に出る瞬間痛みを覚えたくらいだ
「これがケイジくんの精子なんだね・・」くんくんと匂いを嗅ぐ
「なんか変な匂いだけど・・でもケイジくんの脇の匂いに似てる・・好きかも・・」
そういうと教えても居ないのに私のアレに吸い付くと
残りを搾り出すように舐めしゃぶり始める
「ゆう・・」
ちゅ・・チロチロ・・
「なんか今まで・・味わった事がない味だけど・・私これすき・・かも・・」
そういう間に私のアレはむくむくと元気を取り戻す。
「あ・・マタ大きくなってきたよ・・・」赤くなりながら
アレを握ったまま、私を期待一杯の上目使いに見つめてくる・・
「また・・していい?」キラキラというかトロンというか
その両方か、なんとも言えない瞳でおねだりしてくる・・

流石にこのままでは口だけでこお幼い少女にノックアウトされてしまう・・
そう思い静かに彼女の手をアレからどけると
彼女を抱き上げて浴槽につかる
「暖かい・・」ゆうがつぶやくように言う
「ゆう・・凄く気持ちがよかったよ・・ゆう凄い上手すぎる」
「本当?嬉しい・・」
そういって抱きついてくるゆうと舌を絡める
この子の舌は長いかも・・舌を絡めてるとドンドン奥に奥にと
私の口の中に入ってくる感じなのだ・・
ん・・ふっ・・
どんどん前に前に奥に奥にと負けじと押してくるような彼女のキスに
段々後ろにのけぞるように下がってしまう・・
いつの間にか浴槽に立つようにしてキスをしているゆう

ぷはっ・・
「ゆう激しいよ・・」と思わず弱気な私・・
「だって・・ケイジくん・・ゆうなんか止まらないよ・・」
「アソコがジンジンしてるの・・」
浴槽に立つゆうのアソコをみると明らかにお湯ではない潤いで
しとどに濡れそぼっている・・・・
(こんな子でもココまでぬれるものか?)
と内心驚くくらいにゆうのソコはあふれている
「ケイジ・・もうして欲しい・・初めてだけどもう・・して・・」
感極まってるのか、もぐりこむように抱きついてくる
「ゆう・・」こんな天性ともいえるHな美少女にココまで言われては
我慢の限界だった・・・
湯船のふちに座るとそっと抱き上げて
対面座位の形にする
「ゆう自分の場所わかるね・・手で・・そう・・」
ゆうに手で導かせるようにして貰い
自分は彼女を支えながらゆっくりと入っていく・・
「んっ・・くっ・・」ゆうの顔が一瞬だけ歪む
「ゆう・・」不安げに言おうとした私をさえぎるようにキスをしてくる
目を見るとさっきのフェラチオの時のようにもうトロトロで
私を見ているようでどこか遠くを見ているような目に成っている・・
「だいじ・・ょぶ・・あっ・・」

今私とゆうは一つになっていた。


「ゆう辛くない?」
「大丈夫・・最初ちょっと痛かったけど・・今は平気」
「そう・・」
「それより・・もね・・」
「なに?」
「凄いのずーっとフワフワしてるの・・自分の体じゃないみたい・・」
本人は気が付いて居ないみたいだがゆうの腰がクネクネ動いている・・・
「気持ちがいい?」
そう問いかける私の事はもう見えてないみたいだ
「うん・・どうしよう・・あ・・ゆうきもちよすぎるよ・・あっ」
目が完全にトロトロに成っている宙を見つめて心がココに無いみたい
うわごとの様に私の名前を呼んでいる・・・
「ケイジ・・すごいよ・・ゆう・・もう・・」

私は殆ど動いていない・・というのもあまりの快感に
下手に動くともう出てしまいそうだったし
いま私は、ゆうが無意識にくねらせる腰のかすかな動きだけでもう
どうにか成ってしまいそうで・・辛うじて湯船のふちで
彼女を膝に乗せるこの不安定な体性を維持していた。

ゆうの陥没していた乳首がいつの間にか硬く尖っている・・
私は駅弁気味に彼女をそらせると思わずそこに舌を這わせた。
「あああああああああああああっ」
「!???!?」
「ゆう?!! あっうぐっううう」
びっくりした。
私が何気なく乳首をぺロッと一舐めした瞬間
ゆうは絶叫に近い悲鳴をあげ仰け反り盛大にビクビクと痙攣したかと思うと
気を失ってしまった。その瞬間ゆうの中はそれまで以上に強く絞まって
中がのたうつ様に震えた。
その瞬間に私は2回目とは思えない大量の精子を彼女の中に放った。


朝、心地よりダルさで目を覚ますと
ゆうが私の腕の中でスースーと寝息を立てていた。
いつもの華やかさとは違うあどけない寝顔が幼くてなんだか安心してしまう
昨夜の私達はとても激しくて、ゆうが疲れて寝付くまでお互いを求め合ってしまった。

ゆうが見せたあの表情・・大人の女を思わせるソレに比べて
今のゆうの寝顔にホッとしている自分がいる
「う・・ん・・」
今だ夢の中のゆうがむずむずと動いて腕の中に更にもぐりこんできて
頭をゴリゴリと押し付けてくる
(まるで子犬だな・・)

こうしている間のゆうと私は、多分父親と娘のようだ
実際ちっともHな気持ちには成らない
一緒にどこかへ遊びに行き、彼女のわがままを聞いて遊んであげる
そんなときは兄と妹の気分だ
私とゆうは兄妹であり父と娘でもあり恋人でもある

切欠は父親の影を私に見たゆうの父親を求める寂しさ
一人っ子で兄弟の居ない母親だけの家庭・・・
そこに思春期の女の子特有の心理が合わさって彼女は私に恋をしていると
思ったのだろうか?

私はそれなりに自由の効く大人だ
自分の事は自分で出来るしその気になれば女性一人を養うくらいの
稼ぎは有る・・ましてやこんな幼い少女の
わがままくらいは別になんということも無く叶えられる・・
ゆうにとって私はとても優しい存在だろう・・
ゆうに取って心地よいだけの私が
このままこの場所に居てよいのだろうか・・
ソレがゆうにとって幸せだろうか?

何時かゆうが大人になってそんな自分の心理に思い至り
私とのこの関係を間違いだったと思う日が来るのだろうか・・・
何時か彼女からそんな告白を聞くことになるのか・・・

ふと・・そんな風に先が不安になる
私の悪い癖だ・・・それとも人というのは
その時が幸せなら余計にその先が不安になるのかもしれない
幸せは強く作用する分濃く不安の影を落とすものかもしれない

私は眠る少女をそっと抱きしめてみる・・
(あったかい・・)
今はこのぬくもりが全てかもしれない
大事にすると誓ったのだ・・
どういう未来が待っていようと
たとえ私自身がどうなっても・・
彼女の幸せだけは守ってあげよう
そのためには兄にでも父にでも恋人にでも
彼女がその時願う物に成ろう

私は少女を抱きしめたまま
静かに二度目の眠りに落ちていった。
Re: 少女と出会って ( No.31 )
日時: 2008/04/28 00:29
名前: 歯科医師


「ケイジ先生 今度のお休みに皆で温泉行きませんか?」
帰り際ロッカールームで着替えを済ませて荷物を纏めていると
院内に数人居る助手の友子ちゃんが声をかけて来る
友子ちゃんと数人いる助手の人たちは皆年齢が近く
友子ちゃんが24歳私が26歳でもっとも年齢が近い
結構な飲み会好きというか何かと集まりを企画したり
皆で旅行したりするのが好きで私も何度か誘われて行った事が有る

「助手の皆とあと私の友達に友達の彼氏ほか数名なんですけど」
「勝也君たちも来るの?」
「はいw来ますよw今度は負けないって息巻いてましたよw」
勝也君は友子ちゃんの友達の彼氏で
前回皆で温泉旅行に行った時に卓球勝負でやたらと盛り上がってしまい
下手糞の2人つまり私と彼で最下位を争ったのだ
「はははwそれは断るとまずいねw」
「そうですw断ると勝也君可愛そうですよw最下位決定ですからw」

「解ったよ参加するよwまたスケジュール細かく決まったらメールして」
「解りましたwいっておきます。」
そう言いながら手荷物を持って部屋をでる
「よ・・った・・」
出ようとする私の後ろで友子ちゃんがポツリと何かを言ったようなきがした。
「ん、何か言った?」
「いえwお疲れ様でした。」

少し変だとは思ったがその時は余り気にせずに
「うん、じゃあお疲れ様w」
といって院を後にした。

「え~~いいなぁああケイジクンばっかり!!」

ゆうに今度の連休どこか連れて行って!
とせがまれたので職場の誘いで温泉へ行くからダメだと言ったところ
大声でゆうが言い放った台詞である

ゆうが箸と茶碗を持ちながらほっぺをプーと膨らませている
(こういう子供っぽい所も同居しているのがゆうの魅力かもしれない)
「仕方ないじゃなぁい、お仕事のお付き合いなんだからぁw」と
さえ子さんがノホホーンとした感じで助け舟
それでもさえ子さんの方は見もしないで
「私も連れてってよ~温泉~」
と大好物のハンバーグもそっちのけで矢のように催促して来る

「ゆう!わがまま言わないの!」
あんまりに五月蝿いので等々堪忍袋の緒が切れたのか
さえ子さんにキツ目に言われて少しトーンが落ちる
しかし
「えー・・ぶつぶつ・・お・・せん・・おん・・せん」
と念仏のように繰り返しながら恨めしそうに私を見る・・

2人で家を出て私のマンションへ行く間も
後ろからブツブツ言いながら付いてくる
私は
(仕方が無いな・・部屋に確か貰いもののケーキあるからアレでとりあえずお茶を濁して・・)などと、どうやったらゆうの機嫌が直るか考えていた。

そうこうしてる間に部屋に到着
靴を脱いでるゆうに背中を向けたまま
「ゆう冷蔵庫にケーキが有るから・・ソレでも食べて機嫌を直し・・」
「ゆう?!」

グスッ・・グスッ・・
私はびっくり仰天した・・
ゆうがベソをかいてるではないか・・
「ゆう・・」
「だって・・ケイジくん遊んでくれないんだもん・・」
「せっ・・かく・・お、おやすみ・・ひぐっ・・」
「ゆう・・すっご・く楽しみ・・して・・たのに・・」

私は本当に驚いていた。
ゆうは余り泣くような子ではない
悔しい時も悲しい時もグッと堪えてしまうタイプの子だ
少なくとも今まではそう思っていた。
だからこうやってゆうが泣く所を見て私は完全にテンパってしまった。

おずおずとゆうが抱きついてくる
「俺はずーっとお前のそばに居るよ・・」
優しく抱きしめて頭をなでながらあやす様に優しくいう
「うーーー!」
と胸に顔を埋めるようにうなりながら頭を振っていやいやで答える・・
「今度また連れて行ってあげるから・・」
「うーーーーー!うーー!!!」
「ゆう・・」
「うーーーーーーーーーー!!」

(仕方が無いな・・)
私は友子ちゃんに断りの電話を入れようと
いい訳を考えていた。


「構いませんよwよかったら連れてきてくださいw」

友子ちゃんに断りの電話を入れてこれまた「えーなんで~」と
友子ちゃんにまでしつこく食い下がられ言い訳に困った挙句
親戚の子が遊んでくれとごねるからだと答えたら
友子ちゃんが逆転ホームラーン!とばかりに言い放った台詞である

その後も迷惑になるとか何とか色々電話口で言ってみたものの
その会話を後ろから見てて悟ったのだろう・・
「私が彼女なのイヤなんだ・・」とボソッと聞こえてきた所でやめにした。

かくして一度言った手前引き下がれない私は
結局ゆうをつれて温泉旅行に参加する事になったのである
「やったーw!!」
参加できると知ったゆうはさっき泣いてたのが嘘のように
満面の笑みである
そそくさと台所からケーキを持ってきてパクパク食べだした。
(全く現金な・・・女って奴は・・・)

「ゆう、一応言っておくけど」
「解ってるよ私達のことは秘密だよねwソレくらい解ってるよ」
「うん・・」

ゆうが私の受け持ちだったのは短い間だったし
友子ちゃんたちとは余り面識は無いアレから大分経っているし
ゆうは見た目も大分大人びた。
子供の患者は多いから誰もおぼえちゃ居ないだろう


「温泉旅行の間だけは親戚の妹でいてあげるわっw」

そういいながら最後に取っておいたイチゴを食べながら
大きな目がクリクリとしてやったりの表情を浮かべていた。


「始めましてイサワユウです。」
ダークグリーンのスーツワンピースに
黒のコートジャケットを着た少女は
これまた可愛らしい旅行鞄を持って何食わぬ顔で私の姓を名乗った。
「キャーー可愛いいい」
「おおっびしょうじょーーー」
思わぬゲストの登場に旅行メンバーは偉くハイテンションだった。
「ケイジ先生にこんな可愛い姪っ子が居るなんてねぇw」
「ゆうちゃん本当に可愛いわねwタレントさん?w」
もはや行きのワゴン車内はユウの話題で持ちきりで
男性陣は勿論女性陣もこぞってユウに構いたがった。
「確かにこの子相手じゃ私達との約束なんてどうでも良く成っちゃうかもねぇ~ねぇwケ・イ・ジ先生w」
「・・・・」答えようが無い・・
「ユウちゃんは凄い可愛いからもてるでしょ?」
「そんな事ないですよw」
「またまた~ケイジ先生も兄として心配じゃないですか?」
「うるさいなぁ・・お、おれに振らないでくれ!」
「なに焦ってるんですかw」
「もしかして、もうゆうちゃん彼氏居るの?w」
男の一人が悪ふざけで聞く
「はいw居ますw」
「おおおおおお」
車内から大歓声
(こ、コレは予想以上に地獄だ・・・)

その後も影で気を揉む私を置いて
「えええっど、どこまでいったのw」
「かっこいい?」
「やっぱりジャニーズ系?」
等とユウの記者会見は続いたのでした。

「ケイジ先生ゆうちゃんに手を出したらダメですよw」
と冗談交じりの一言に私はコーラを噴出しそうになってしまった。


そんなこんなで楽しい旅行のOP
多分メンバーの中でコレから起こることを思い
色んな意味で一番ドキドキしている私

心配する私をよそにワゴン内はもうスッカリ和気藹々
ゆうも打ち解けて友子ちゃんたち女の子メンバーと楽しそうに話をしている
(そういえばゆうは学校で友達とかと上手く行ってるのかな?)
ゆうはプライベートは殆ど私にべったりなので
嬉しい反面密かに心配している点ではあった。

そんなわけでワゴンは3時間ほど走り温泉街に到着
今回のホテルは結構立派な木造建築の建物でもう100年以上前から
お湯屋として繁盛してる老舗中の老舗らしい
古風な玄関から内装まで歴史を感じる重圧な木材の存在感
長く、ぐるりと中庭を囲む木の廊下・・
中庭は玉石が敷き詰められ小さい池がある
ドドドド・・と遠くで滝の音がして滝や噴水の近くのように
湿り気を帯びた風が長い廊下や庭を吹き抜ける
「いい所だね友子ちゃん」
「でしょwケイジ先生こういうところ好きですか?」
「うん、こういう渋いたたずまいは大好きだね落ち着く」
「なんかこうココで座って座禅でも組みたくなるよw」
「ケイジ先生爺むさいですよw」
「そう?w」
そうやって
友子ちゃんと2人で笑っていると
「お兄ちゃん!」
ゆうが突然声をかけてきた。
いつも「お兄ちゃん」だなんて呼ばれないので
一瞬自分が呼ばれているのが解らなかった。
「勝也さんが部屋割りするから集まってだって・・」
「お、おお今行く」
(なんか機嫌悪いな・・・)
部屋割りは人数の多いフリーの女性陣が広間
二組のカップルと唯一独り者の私が個室
ゆうは友子ちゃんたちと一緒に広間になった。
(流石に一緒に寝るわけに行かないからな・・)
ゆうも別段気にして無い風で楽しそうに友子ちゃんたちと
ペチャクチャおしゃべりしながら荷物を運んでいった。


温泉旅館にきたらやる事は一つしかない!

私はご存知綺麗好きです。
家のキッチンのグラスなんて綺麗に磨き上げて並べて有ります。
早速私はお風呂に入ることに
準備をしていると友子ちゃん達がきて
「先生お昼は皆自由時間になってますから」
「夕食は7時からだそうです。それまでは自由行動です。」
「私達はコレから皆で滝を見に行ってそのまま温泉街を回るんですけど」
「俺は早速温泉入ってみるよ」
「さっきからヒノキのいいにおいがしてるんだw」
「・・そうですかwじゃあ夕食のあとでまたw」
「おうw」
「ゆう友子ちゃんたちに迷惑かけるなよ」
「解ってるよおにいちゃん」
他人相手に外面を張ったのが気に入らないのか
素直に返事はしてても目が機嫌の悪さをかもし出していた。
(さっきから妙に機嫌がわるいな・・)

と、思いつつさして気にも止めずに露天風呂を目指した。
風呂場は落ち着いたたたずまいの露天風呂で
ヒノキ風呂 濁りゆ サウナもあった。
特に滝と温泉街を見渡せる景色は絶景で更に裏手の山の紅葉も見事だった。

お風呂でさっぱりした後コーヒー牛乳片手に部屋に戻り
着替えを済ませてフラフラと付近を散策する事にした。
温泉街をふらついていると友子ちゃん達に遭遇
「あケイジ先生、お風呂どうでしたか?」
「いやーよかったよw景色も最高でくつろいだw」
「夜は夜景が綺麗だそうですよw」
「へー楽しみだな」
「お兄ちゃん」
またも友子ちゃんと話し込んでいると
さっきまで黙っていたゆうが間に入るように話しかけてきた。
友子ちゃんも行き成りなのでちょっとびっくりしていた。
「ん、ゆうどうした?」
「コレ買ったの!」
「キーホルダーかw熊?」
「うんw」
「あーさっき悩んでいた奴ねw」
と友子ちゃん達が意味深なニュアンスでくすくすしている
「悩んでたって?言えば買ってやったのに、小遣い大丈夫か?」
「大丈夫だよw」
ゆうの機嫌はどうやら直ったようだ
「もう一つは彼氏にあげるんだよねーw」
と友子ちゃんたち
「!!」
ソレを聞いて一瞬びくっとなる私
ゆうはそんな私の反応が面白いのか目をクリクリさせて上目つかいで見ている
「そ、そうかw」
(こいつ・・楽しんでやがるな・・)
「ケイジ先生も心配が耐えませんねぇw」


さてブラブラしてるとカップル組みも合流して
そろそろいい時間という事で旅館に戻る
ちょうど夕食の支度が整ったようで大広間での宴会がスタート
料理は山海の珍味、季節物から地域の名物まで
実に色々と盛りだくさんだった。

コレだけ大人が揃うと酒も進む
飲みつつ旅館の感想やら何やらで盛り上がる
そうこうするうちにいい時間に成ったということで
女性陣は数名連れ立って酔い覚ましもかねて露天風呂へ
ゆうもそのメンバーに連れ立って行ったようだ
残されたメンバーで宴会は続き友子ちゃんがいつの間にか隣に座って
お酌しつつ此方も返杯して色々と話していた。
「ケイジ先生は彼女作らないんですか?w」
「うーんw」まさか居るともいえず
居るといえばどんな奴かも言わなきゃ行けない流れなので
「欲しいんだけどねw中々縁が無くてねw」
と無難に返す僕に勝也君が
「うそだーw友子ちゃんとかそばに居るのに手出さないでしょw」
「本当は居るんじゃないですかぁ?」
「ちょっとー勝也くん!」
友子ちゃんが慌てて制すようにいう
「友子ちゃんはケイジ先生好きなのねー」
と酔った女の子達が支援のつもりか話しに加わってくる
「ちょ!ちょっとみんな!酔っ払ってるでしょ!!」
しっかり者の友子ちゃんが珍しく顔を赤らめて慌てている
「酔ってるでしょってw」
「ねぇw」
酔っ払い組みが顔をあわせて笑い出す。
「さっきから散々目の前で飲んでるんだからw」
「ねーw」
「ねーww」
と酔っ払いはどうでもいい事でやたらと面白いらしく
その後もなにかと隣の人間に「ねーw」
と言っては「ねーーーww」と返す可笑しなやり取りを始めてしまった。
私も突然の告白?めいた話にどうして良い物かわからず
とりあえずそのノリにあわせて誤魔化していた。

そうこうしているとお風呂組みが戻ってきて
ゆうはいい時間だからという事で寝ることに成った。
「えー・・ゆうももっと起きてるよ!」
とダダをこねそうに成ったが
「周りがこんなだぞ・・大人しく寝とけ・・頼む」と
酔っ払いでグダグダな連中を指差したら
しぶしぶ自分の寝床に行ってくれた。

その後は友子ちゃんと2人で協力して
酔っ払いたちを指定の部屋にぶりこんで後片付け
カップル組はもう二人の世界らしくいつの間にか居なくなっていた。
「もーみんな自由すぎる!」
と友子ちゃん
「仕方が無いよw旅行だからって妙に集団行動って年でもないしさ」
「さて、俺も一つお風呂入ってねちゃうかな!」
「友子ちゃんも風呂はいって寝ちゃいなw」
「明日は卓球大会だぜw」
「あ、はい・・」
友子ちゃんはちょっと浮かない表情を見せ
何か言いかけたがそう返事をして部屋に入っていった。


部屋で歯を磨いた後、風呂行きの支度をしていると
コンコンと扉がノックされたので開けると友子ちゃんだった。
「あの先生・・」
「ん?なに?なんかあった?」
何だろうと思っている私に友子ちゃんが実に大胆なことを言った。


「あの、ここ・・こ、混浴のお風呂が有るんですけど・・一緒にはいりませんか?」

混浴の所が確り裏返っていたが確かに混浴と聞き取って私は驚いた。
「えええっ!!」
思わず大声を上げそうになった。
もう時間は遅く、この古い旅館では普通に喋る友子ちゃんの声ですら
大きく聞こえる
「え、だって・・不味くない?」
何が不味いのかは色々だが・・・・
明らかに困った顔をしていたのだと思う
そんな私をみて友子ちゃんも見る見る暗い顔になる
「そうですよね・・私となんかじゃ嫌ですよね・・」
「い、嫌とかそういうわけじゃなくて・・さ」
「つ、付き合ってもいないのにやっぱ変じゃない?」
「私は別に気にしません・・・」
「ソレに・・」
友子ちゃんの口元がキューッと引き締まる
「それに、ケイジ先生となら私そうなっても構いません・・・」
「で、」
「私とじゃ嫌ですか?」
「それともやっぱり彼女が居るんですか?」
何か言おうとした私を制するように友子ちゃんが食って掛かる

(仕方が無い・・・)
「ごめん・・好きな人が居るんだ・・だから友子ちゃんの気持ちは嬉しいんだけど・・」
「やっぱりそうなんですか・・」
「ごめん・・」
「だれですか!?私の知ってる人ですか?」
(やっぱそうきたか・・)
「友子ちゃんの知らない子だよ・・」
「どういう人か教えてください・・・」
「友子ちゃんの知らない子だよ・・言ったって解らないよ・・」
「じゃあ誰かは良いです、その代わり一緒に混浴行きましょう!」
「はい??」
どうやら友子ちゃんも結構酔っていた様子・・・
どうしたものか困っている私に友子ちゃんが
「そしたら諦めます・・だから今回だけ私のわがまま聞いてください・・」
「でも・・」
「おねがいします・・」


混浴風呂は奥間の更に離れにあった。
照明はあえてそうして有るのか少し暗めになっている
時間が時間だけあって脱衣所にはお客の姿は居なかった。

2人とも脱衣所で背を向け合って脱ぎ始める
同年代の女性の裸を見るのは久しぶりだ・・正直ドキドキしている
私はささーっと脱ぐと友子ちゃんの方を見ないように黙って風呂場に急いだ
風呂場は割と明るくなっていた。
(まあ、足元暗いと危ないしな)
しかしやっぱりお客は居ない
体を流して風呂につかっているとガラガラッと引き戸を開ける音がする
カポーンとオケを使う音に続いてササーッと体を流す音がして
友子ちゃんが湯船に入ってきた。
「ケイジ先生・・もう大丈夫ですよ・・」
声をかけられて初めて友子ちゃんの方を見る

友子ちゃんは色白で結構出るところ出たグラマーな子だ
今は恥ずかしいのかお酒のせいか少し赤らんでいる
「意外と誰も居ないんですね・・」
「そうだね・・」
ドコを見て話したものか困る・・
何となく目も見れないしかと言って・・・
「わがまま言ってすみませんでした・・」
「い、いや・・別にわがままだとは思ってないよ・・」
「でもご迷惑でしたよね・・」
「そんな事無いって・・」
「先生は私みたいな子はタイプじゃないですか?」
そう聞かれて初めてどうなのか考えてみようとした・・・
しかし、考 え て み よ う とした時点でそれは無いんだとおもった。
答えに困っていると
「・・・・先生はどんな人がタイプなんですか?」
と質問を変えてきた・・
ゆうの顔が浮かぶ・・・
「別に友子ちゃんがダメって訳じゃないんだと思う・・」
「友子ちゃんは確りしてるし優しいし頼りに成る」
「嫁さんにしたらいい嫁さんに成ると思うよ・・」
「可愛いしね・・結構グラマーなのも解ったし・・」
「でも、ダメなんですよね」
断りモード全開の私の態度を敏感に感じ取ってさえぎるように
ピシャリと友子ちゃんが言う
「うん・・ごめん・・・」
「こう言うのってさ理屈じゃないと思う・・ごめん・・」
告白から初めて正面から向き合う・・・
しばらくはお互い見つめあったまま黙っていた。
遠くで滝の音がする、ザザザーッと竹林に風が抜ける
「あーあー私の好きになる人ってなんでこうなんだろう」
「コレでも結構モテるんですよ私・・・」
「でも、肝心な時はいつもこう・・」
「本当に愛して欲しい人からは見向きもされない・・・」

私にもその気持ちは解った。
初めての彼女・・大好きだった彼女に二股をかけられていた。
4年近くも付き合ってた。心から大好きで通じ合っていると思った。
でも、真実は違っていた。
彼女は医者の息子である私を将来楽に生きるための糧にしたかっただけだった。
結局はソレが解ってソレまで彼女を通じて友達だった皆とも決別した。
何人かは知っていたのだ・・でも私にソレを伝えようとする人は居なかった。
今思えば、言いにくかったのかも知れない・・本当に好きだったから・・
大好きな人から選ばれなかった苦しみはどうしようもないトラウマになった。
しばらくは人間そのものへの不信感で大学も辞めそうになった。
なんとか持ち直して卒業したが結局女性への不信感は強く残った。

実際友子ちゃんに対しても、今この瞬間そういう心がくすぶっている
「信じるな・・女はわからない・・」とささやき続ける
彼女がどういう人なのか解っているつもりだ・・
毎日一緒に仕事をして回りの人となりから何まで良くわかってる

それでもソレは理屈ではどうしようもない

消せない落書きのように
無視しようとしてもそこに確りあって
何かの拍子で目に入ってくるのだ・・・

「仕方が無いよ・・・望んだように上手く行くなら誰も悩んだりなんかしないんだから・・・」


「もうすこし1人でゆっくりしていきます・・」
上がろうと促した私に友子ちゃんがそう答えたので
友子ちゃんを残して風呂から上がった。

内心、心配だった・・しかし
全てを受け入れられない私には彼女を心配する資格はないと思った。
半端な優しさは人を深く傷つける・・・それは身をもって知っているから

自分で乗り越えるしかないものも世の中には沢山有る
他人が助けることは可能でもそれは言わば切欠に過ぎない
結局は最後に自分で立ち上がる意思が有るものだけが
真に立ち上がることが出来る

何かの助けで立ち上がってもソレがなければ立てないのなら・・・
いや、やめよう・・これは人に言える立場じゃない・・
私自身の事でも有る

今の私は間違いなくゆうによって救われている・・
彼女の純真な無欲に救われている・・
彼女の要求は純粋で無欲・・そして人を傷つけない
あれこれとわがままを言うようでも
彼女の我侭は無邪気で安心できる・・
正直で嘘がなく機嫌が悪いと直ぐ顔に出る
俗世を知った大人では感じさせないそういう
彼女の幼さに私の猜疑心は及ばない・・

ゆうを救っている気分だったが・・救って貰っていたのは私かもしれない
自分がとても情けなかった・・・


服を着て部屋に向かう・・・たまらなくゆうが恋しかった。
自然とゆう達が寝ている広間に足が向く・・
入り口の前で我にかえる・・
「なにやってんだおれは・・・皆も居るんだぞ・・」

そう思ってきびすを返し自室に戻ろうと廊下の角を曲がった所で
何かとぶつかった。
「キャッ」
「び、びっくりした・・」
「びっくりしたのはゆうの方だよ・・」
そこには何時ものパジャマを着たゆうが枕をもって立っていた。
「部屋に行ったら居ないんだもん・・ドコに行ってたの?」
「寝る前に風呂にね・・」
「友子さんも居なかったんですけど?」
大きな目で覗き込むようににらみつけて来る・・
「彼女も風呂だろ・・」
「ソレよりもなんかようか?」
「1人で眠れないの・・」
ゆうは抱えてる枕に顔を埋めながらずぞもぞと言う
考えてみればゆうと私はここ数ヶ月殆ど毎日一緒に寝起きを共にしている
お互いの体温を感じながら眠る事に慣れすぎている・・・
ゆうが寝付けないという理由が私自身にも良くわかっていた。
「・・・・仕方ないな・・おいで・・」
「うん・・・」
「ケイジなんか元気ないね・・」
「うん・・ちょっと疲れたから・・」

部屋にもう一つの布団を引く
流石に一緒の布団は不味い・・
「私が居ると迷惑?疲れる?」
ゆうが不安そうに聞いてくる
そんなゆうの目をみていたら
心のそこからお湯のようにあったかいものが上がってきて
気持ちが優しさで溢れてくる
「そんな事無いよ・・今ゆうが居てくれて本当によかったと思ってる・・」
「ゆうが居なかったら俺はダメになってたかもしれない・・」

ゆうが優しく笑って布団から手を出してくる
私も布団から手を出してゆうの手を握る
心地よい睡魔が襲ってきて
私は深い眠りに落ちていった。



旅先の朝は、独特の雰囲気が有ると思う
馴染まない布団や薄べッタな枕の感触とか
自分の家とは違う妙に澄み切った朝の空気感とか
なんだか別の所に居るんだと変にしみじみ思ってしまう瞬間

私はボーっとする意識のなかで(ああそうか)と自分が旅館に泊まってる状況を思い返したりする
時間はもう9時を回ろうとしている・・・昨日の今日なので仲居さんには朝食は遅くと言って有る
とはいってもそろそろ起きないといけない時間だろう
「ゆう・・・」そういえば隣に寝てるんだったとゆうの布団を見渡したがゆうの姿が無い・・
(まさか!?)
がばっと自分の布団をまくる
(おいおい・・)
いつの間にもぐりこんできたのか・・
少女は子犬のように丸くなってすやすやと眠っている
そういえばゆうの寝顔を見るのは久しぶりだ
いつも彼女の方が早起きなので私は起こされる事が多かった。

大きな瞳に長い睫毛 黒くて艶やかな長い髪を今は一つに束ねている
華奢な体には白いレースのパジャマが似合う
「う・・ん・」
ゆうが寝言ともつかない声を上げて私に擦り寄ってくる
「ゆう・・そろそろ起きないと」
「う・・ん・・」
「ほら・・ゆう」
「うーん・・・」
「あ、ケイジくんだぁ・・」
「なに寝ぼけてんだ・・」
「クスクスクス・・あれぇ・・・」
ゆうは目をこすり丸まろうとする
「うーん・・まだ眠いぃ・・」
「ほら、朝ごはんは山菜御飯だよ、ゆう楽しみにしてただろ」
「うー・・・」
どうやら起きる気になったようだ
「荷物は広間において来たんだから着替えておいで」
「うん・・」
いつも寝起きがいい子なのに昨日は夜遅かったのか随分眠そうだった。


ゆうを送り出して自分も支度を始める
ゆの布団のシーツを剥がし布団を畳んでタンスに仕舞う
シーツは仲居さんが洗うだろうから綺麗に畳んで浴衣と一緒にしておく
ジーンズとシャツに着替えて部屋からでる

そこにともこちゃんがやってきた。
「あ先生おはようございます。^^」
「お、おはよう」
「皆やっと今おきだしたみたいなので朝食は10時からです。」
「あ、そうなんだ・・友子ちゃんは早かったの?」
友子ちゃんは確り化粧もして準備万端な感じだったのでそうおもった。
「はいw朝風呂入りたくて早起きしたんです。w」
「先生起きてるかさっき見にきたんですけど」
「ゆうちゃん先生の部屋で寝てたんですね^^」
「朝起きたら居ないから探しちゃったw」
「あ、ああwそうwなんか怖い夢見たみたいでね・・」
「ふふw可愛いですねwでもちょっとゆうちゃんが羨ましいなぁw」
「ははwゆうは子供なんだからw」
表向きポーカーフェイスで答えるが内心滅茶苦茶ドキドキしている
「そうでもないかもしれませんよw私はあの位の歳には解ってましたしw」
「ははwまさかwゆうはまだまだ子供だよw」
「なーんかあやしいなぁ」
変な汗がでる気分・・・
(くそ・・俺も朝風呂はいりたくなってきた・・)

「お兄ちゃん